最近、漱石ばかり読んでいる。

新潮文庫を「明暗」から「猫」までさかのぼる予定で、今日からは「門」に取り掛かる。

漱石って49歳で亡くなったのかと思うと、あと少しで50歳になる自分としては、あらためて漱石の偉大さに気づかされる反面、晩年の「道草」「明暗」はどうしようもなく暗く、全然、幸せそうじゃないのが読んでいてつらくなった。あれだけの作家でも、こと自分自身が幸せになるのはなかなか難しいようで、特に「道草」の主人公にはじれったさには頭にきて「それはあんたが悪い」と、何度か、本に向かって突っ込んだくらいだ。確かに、笑わない門には福はやってこなかったということか。幸せになれる道はわかっていても、どうしてもそっちには行けないのである。行けばいいのに。とにかく、作品としてどうのこうのというより作家としての諦念に凄みを感じさせられる小説ではありました。

漱石作品晩年の教訓は、とにかく、奥さんにはやさしくすることであろうか。最近のセクハラ談義ではないが、自分なんて「皆、家に帰って、おくさんにやさしくしていれば、エブリバディ、ハッピーなのに」と思うばかりなのだが、とにかく、おじさんが喋ることを若い人が聞いてくれているのなら、それはお仕事だからなのであって、笑ってくれているとすれば、それは親切にもお愛想をしてくれているのである。ということで、自分はホール&オーツといってピンとこないヒトには調子にのって話をしないように気をつけています。

それにしても、ジョン・レノンの年を超え、漱石の年を超え、思えば遠くへきたものですね。