夫婦間の生前贈与

 

 基礎控除(110万円) + 最高2,000万円  = 合計2,110万円

 下記の要件で夫婦間で贈与が行われた場合は、上記の贈与税の控除が受けられます。親子間の贈与で「相続時精算課税」を適用する場合と違い、贈与した財産は相続時における相続財産に加算されませんが、相続税対策という意味では、相続税の配偶者税額減税(1億6000万円まで控除)の措置を適用できることを考えると、その効果には疑問がありますが、居住用不動産を確実に配偶者に相続させたいという「相続対策」という意味では、現在でも十分に利用価値があると思います。

 同一の配偶者間では一生に一度しか適応が受けられませんのでご注意ください。

 国税庁サイト:配偶者の税額軽減

生前贈与のサンプル見積り

(税抜表示)報酬実費
登記確認335×
不動産の数
登記申請38,000評価額
×0.02
登記原因証明情報
・法務局提出の書類の他、保存用の贈与契約書の作成を含む
15,000
🔶(※)贈与者側に住所変更などが必要な場合の加算規程4,7001,000
×不動産の数
申請郵送費
レターパック510×2
1,020
合計報酬総額①実費総額②
消費税税額③
総額①+②+③

制度を受けるための要件

婚姻期間 □ 夫婦の婚姻期間が20年経過した後に贈与が行われたこと
居住用財産 □ 贈与された財産が次のいずれかであること

  • ①居住用不動産(自分が住むための家・土地)
  • ② ①を購入するための資金

        つまり「自分が住むための家」のためならばいいということです。 居住用不動産とは国内の家屋またはその敷地(借地権も含まれる)。敷地の贈与の場合は家屋(住宅)の所有者が次の要件に該当すること

  •  ①夫または妻がお互いに住むための家屋を所有していること。

 ②夫または妻と同居する親族が居住用家屋を所有していること。

 「住んでいる家が、同居の家族の中の誰かのものであるということ

 国税庁サイト:配偶者控除の対象となる居住用不動産の範囲

現実的居住 □ 贈与を受けた翌年の3月15日までに、贈与を受けた配偶者が現実に、その住宅に住んでおり、その後もその住宅に引き続き住む見込みであること
贈与税申告 □ 名義変更の後、税務署に制度適用の申告をすること

       同一配偶者間では一生に一度しか適応が受けられません。
       
     ・住宅ローン完済前には、一般的に金融機関の承諾が必要になります
        (∵ ご利用の際には金融機関等にお問い合わせ下さい  )

 国税庁サイト夫婦間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除

夫婦間贈与のメリット・目的

 税金対策というよりも、自身が生きている間に配偶者の財産を確実に確保できる(相続争いの回避)ことが一番のメリットといえます。いざ相続手続きをする際になって、それまで、まったく反対の意を示していなかったご子息などが、まとまった資金が必要になった場合などの理由で、「遺留分を主張」するなど、死後の配偶者の立場が問題となるケースがあります。

 節税目的の場合は、住宅・不動産の価格(建物:固定資産税評価額、土地:路線価格)として評価するので、金銭そのものを贈与する場合より一般的に有利とされています。(ただし、不動産を取得して後、すぐに贈与をすると、一体として「資金の贈与」とみなされる可能性があります。

 相続対策とは違う視点では、離婚を決断している場合において、財産分与による名義変更は「離婚後」でなければすることができないので、離婚後の相手方の協力に不安がある場合には、離婚前に居住用の不動産を確保できるというメリットがあります。

夫婦間贈与のデメリット

<現在住んでいる住居を贈与する場合>
 不動産そのものを贈与する場合は、一般的には、結局、財産移転に要する費用が相続時に比べると割高になる可能性があります。

 その理由は、贈与税は控除されても、登録免許税・不動産取得税は適用されるからです。

  不動産取得税は減税措置がありますので、詳しくは府税事務所へ問い合わせ下さい。

登録免許税  不動産評価額(固定資産税評価額)の2%
不動産取得税     原則:不動産評価額(固定資産税評価証明)の3%(居住用)

  • 建物は評価価格そのものが課税価格となります
  • 土地については、評価価格の2分の1を課税価格とします。

 大阪府サイト(不動産取得税)